TSMC
TSMC
Taiwan Semiconductor Manufacturing Company
近年TSMCが急成長を果たしています。その実態とは。
今現在、TSMCは急成長を遂げています。世界の50%強のシェアを誇っており、AppleのM1シリーズやMediaTekのDimensityを製造しています。その精度は、4nmプロセスを襟に挙げるとSamsungのファウンドリが歩留まり(製造した内、どれぐらいが動作して出荷できるかの割合)が35%なのに対し、TSMCは70%ととても高いです。しかも、Samsungのファウンドリで製造したチップは発熱問題が起こっているのに対し、TSMC製のものではあまり起こっていません。このように、技術的にも他社よりも優れている部分があります。
契約している企業と、その用途について一部紹介します。
1.Intel
Intelは自社製品は普段自社ファウンドリで製造しています。そのため、製造プロセスの研究に遅れが出た影響がCPUとiGPUの性能に影響が出ています。しかし、2021年にIntelは20第14世代と第15世代に当たるMeteor LakeとArrow Lakeにて内蔵GPUを他社ファウンドリの「N3」で生産すると発表しました。N3とはTSMCが使用している3nmプロセスの略称であるため、TSMCの3nmを予約したことと一致します。CPUはIntel 7またはIntel 4 / 3を使用するようです。
2.Apple
Appleは生産するチップを全てTSMCで製造しています。Mac・iPadに搭載されている「M1シリーズ」、iPhone・iPadに搭載されている「A15 Bionic」が製造されています。次期iPhoneに搭載されると言われている「A16 Bionic」はTSMCの4nm「N4」で製造される見通しですが、N4の開発に遅れが出ているため、N5P(改良した5nmプロセス)で製造される可能性があるようです。
3.Qualcomm
Qualcommは現在「Snapdragon 8 Gen1」をSamsungのファウンドリで製造していますが、あまりにも歩留まりが悪いため、「Snapdragon 8 Gen1+」はTSMCで製造する見通しだという情報が入ってきています。また、次期ハイエンドチップ「Snapdragon 8 Gen2」は全てTSMCで製造する見通しだそうです。さらに、次期5Gモデム「Snapdragon X70」もTSMCで製造されると見られています。
4.AMD
AMDは、現在全てのCPUをTSMCにて製造しています。「RYZENシリーズ」、「ATHLONシリーズ」、「EPYCシリーズ」全てです。今後はZen3+のCPUを製造すると見られていますが、Intelに性能面では勝ち目がないものとなりそうです。